-最初にFP1級を取得しようと思ったきっかけについて教えてください。
矢野様:2017年9月に2級に合格し、1級は受験するつもりはありませんでした。しかし、最近職場(銀行)で1級取得を推奨されたこと、60歳で嘱託職員になってしまうため資格取得し転職など将来の可能性を広げたくなったこと、今までの職務経験が役立つこと(現在は銀行で有価証券運用業務、その前は法律事務所で相続・不動産担当のパラリーガルなど)、単純にFP業務が好きで勉強が苦ではなかったことから1級を目指しました。
-受検を決意した時期とそこから9月試験までのおおまかな学習スケジュールを教えてください。
矢野様:2023年夏ごろ、漠然とFP1級を受けてみようかと思い、まずどんなものかYouTubeで検索したところ、ほんださんの動画に遭遇、ほんださんが東海地方で講演をすると知り7月の講演会に出席、講演会の後、ほんださん含めたくさんの出席者と飲みに行き、話をする中でモチベーションが上がったため、まだ勉強を始めていないのに9月の受検とFPキャンプを申し込みました。
7月中旬:受検申込、FPキャンプで2級の復習のため完全講義を聞き始める
8月:コロナにかかってしまい、ほぼ勉強できず
8月下旬:ようやく問題集「合トレ」購入、FPキャンプ完全講義ほぼ1周、応用計算問題1周
9月受験:年金分野、タックス分野以外は手つかずの状態だったが意外にも99点
9月~12月:FPキャンプを中心に、「合格トレーニング問題集」とFPキャンプの一問一答を解きまくる(何周かは覚えてないくらい)
1月:FPキャンプ完全講義、テーマ別解説を何度も復習、法律改正部分を中心にHPや法律事務所のコラムなどで知識を固める
-学習にあたって主にどのような教材を活用しましたか。
矢野様:
- 問題集:合格トレーニングFP技能士1級
- サイト:過去問道場、日本年金機構、国税局、法務局、判例検索、法律事務所や税理士事務所のHP
- 動画・オンラインサービス:FPキャンプ、ほんださんのYouTube
- その他:1月試験をあてる直前予想模試
-学習を進めるにあたり、自分なりに工夫した点はありますか。
矢野様:
- FPキャンプの一問一答問題集を印刷、半分に折って本のようにして通勤や昼休みなどのスキマ時間に解く。わからないところは、スマホで検索してその場で落とし込む
- 家で料理を作りながら、FPキャンプのFP完全講義Premiumを常に流していた。ほぼ暗記するくらい
- 苦手分野から分野ごとに着手(タックス→年金→不動産→相続→金融資産)基礎編と応用編は同時に
- FP完全講義Premiumを聞く→「合トレ」基礎編を解く→間違えたところやわからないところは年金機構や国税局や法律事務所などのHPなどで調べる→FPキャンプ応用計算問題の動画を見ながら一緒に解き、すぐにもう一度一人で問題を解くという感じでアウトプットしながらインプットを行う
- イメージがわかないもの(登記、公図など)は画像を見る
- 1月に入ってからは、アウトプットを繰り返し(一問一答と応用の過去問、あてる模試)、法律改正を中心に取り組んだ
-学習を進めるにあたり、一番大変だったことは何ですか。また、その困難をどのように乗り越え、学習のモチベーションを維持しましたか。
矢野様:学習時間の確保と集中が切れやすいこと(老眼も)。休日は家の用事であまり時間を確保できなかったため、平日会社帰りに自習室へ通いました。自習室では若い方だけではなく、同世代の方も一生懸命勉強に取り組んでおり励みになりました。FP1級の勉強をしている人もいて、(勝手に同志として)一緒に頑張りました。
休日は娘と一緒にカフェで勉強、
学習する母の姿を見せることができた
-勉強を優先したことで、犠牲にしたことはありますか。
矢野様:家事がおろそかになった(料理が手抜き・・)一方、大学生の子供に母親が勉強する姿を見せたことは良かったようで、娘も簿記に挑戦していました。休日は一緒にカフェで勉強したりできたので、犠牲ばかりではありませんでした。
制度の背景を考える視点を持つことがFP勉強に役立つ
-動画やテキスト、問題集以外で、試験勉強に役立ったことがありましたら教えてください。
矢野様:仕事柄、毎日相場に接し有価証券の売買をしているため、経済情報には常に接していました。特に今回の試験では、日銀金融政策決定会合や債券のイールドカーブなど私にとってはラッキーな問題が多く、運が良かったです。あとは不動産を貸していることもあり、青色確定申告をしたり、抵当権抹消の登記をしたり、ふるさと納税、相続手続き、子供の国民年金学生納付特別申請など身近なお金に関する手続きを行うことで、FPの勉強がスムーズに進みました。数字などはある程度覚えるしかないですが、なぜこの特例があるのか、どういった背景があるのか、ほんださんもよく言っている「かわいそうな人」のためにどんなことを考えられるのかという視点を持つことが役立ちました。
-次にFPキャンプについて伺います。まず、FPキャンプを利用しようと思ったきっかけについて教えてください。
矢野様:単純にほんださんの講義に感動したからです。会社でFP1級取得を推奨していることもあり対策講座がありましたが、ほんださんのYouTubeの講義がとてもわかりやすく、かつ面白くて記憶に定着しやすく、勉強があまり苦にならなかったことや効率よく勉強できそうだと思ったためです。
計算演習は反復して頭の中で計算できるまでに。一問一答は印刷して持ち歩きスキマ時間に学習
-FPキャンプをどのように活用しましたか。
矢野様:まずFP完全講義Premiumを何周も聞き、2級までの基礎固めをしました。家の用事をしながらも寝る前もお風呂につかりながらもずっと聞き続け、暗唱できるくらいになっていました(ほんださんの夢まで見ました)。応用編の計算演習は、聞きながら一緒に問題を解き、後でもう一度問題に取り組み手が勝手に覚えるまで行いました。最終的には、電車に乗りながらでも頭の中で計算できる程度までになっていました。一問一答問題集は印刷して半分に折り、分野ごとに一冊の本のようにしてスキマ時間や外出先で取り組みました。できなかった問題は色分けした付箋を貼って、繰り返し解き、解説の部分は自分で調べたことや付け加えることなどを書き込み、テキスト兼問題集としていつも持ち歩いていました。
テキストは買わず問題集とFPキャンプのみで合格
-FPキャンプを利用した感想を教えてください。
矢野様:会社が支援している、無料のe-ランニングも少し視聴しましたが、テキストを読み上げるだけのようで、あまり頭に入りませんでした。また1つの動画が50分くらいで飽きてしまったことと、聞きたい部分を選択しにくいと感じていました。YouTubeでほんださんの動画を見て、わかりやすさと面白さであっという間に動画を見終わることができ、迷わずFPキャンプを利用することにしました。わかりやすさはもちろんですが、動画の長さもちょうど良く、テーマが細かく分かれているので、見たい部分を選択しやすい。また応用問題の解き方のステップやどうしてこのような計算過程になるのかという説明で、計算式を丸暗記せずにできました。また特にわかりにくい分野(みんなが理解できにくいところ)がテーマ別解説になっていて、一度見るだけでもしっかり理解でき、応用できました。一問一答問題集は、毎日取り組み基礎編で大変役立ちました。2級取得から7年経っていたので、ほとんど一からのスタートでしたがテキストを買わず、問題集とFPキャンプのみで合格できました。
-特に役立ったコンテンツとその理由について教えてください。
矢野様:基礎固めFP完全講義Premium、基礎編一問一答問題集、応用編計算問題の解説動画、僧侶FPとやまの今日の一問チャレンジの4つです。FP完全講義Premiumでは、2級取得から時間がたっていたことや、民法改正などかなり法律が変わったこともあり、土台を固めるために役立ちました。一問一答問題集は過去問のように4問から正否を選ぶより、一問一答のほうが頭に入りやすかったですし、応用編計算問題の解説動画は解答までの手順がよくわかり、問題の着目点など非常に参考になりました。メルマガの僧侶FPとやまの今日の一問チャレンジも朝電車の中で、ちょうど解き終わるくらいのボリュームで取り組めました。毎朝の日課になっていて、メールが楽しみになっていました。「呼吸を整えて」が本番試験でも役立ちました。
FPキャンプは解説のわかりやすさと記憶の定着率が段違い。
上手に利用すれば3か月で合格圏内に
-コストパフォーマンスについてはいかがですか。
矢野様:現在は月額約5,000円ということで、もちろんコストパフォーマンスは高いです。会社のFP1級講座は宿題+解説動画と4回の対面授業(9:00~16:00くらいまで)+テキスト代で、会社負担もあって個人負担3万円でした。受講していないので、授業の内容やわかりやすさは不明ですが、コスト面で言えばFPキャンプ半年と同程度です。が、私はFPキャンプでなければ半年では難しいと思います。上手にFPキャンプを利用することで、3か月でも合格は可能だと思います。解説のわかりやすさと記憶の定着率が段違いです。
-FPキャンプを10点満点で評価すると何になりますか。
矢野様:10点です。半年以内で合格したいなら、絶対おすすめです。理解度が高く、効率的だからです。
-続いて、学科試験を受けた感想を教えてください。FPキャンプで学習したことはどの程度役に立ちましたか。
矢野様:基礎編、応用編ともに過去問の対策である程度点数が取れた回だったと思います。ただ応用編の採点は厳しめに感じます。基礎編でいかに点を取るか、安定的な2点を取るかが大切だと思いました。一問一答問題集とFP完全講義Premiumをほぼ完ぺきにやっていれば、基礎編で6割は十分とれたと思います。応用編は今回王道問題だったので、障害年金でつまずいても、FPキャンプの計算問題が完璧にできていれば、合格に達したと思います(特に相続、不動産)。
-次は実技試験が待っています。実技試験に向けて現在どのように学習を進めていますか。
矢野様:合格テキストFP1級実技対策(TAC)に取りくみながら、論点整理をしています。主にネットで情報を集めたり、先輩方のnoteを見て、対策を考えています。4月は事業承継、5月は不動産を中心に行うつもりです。
-実技試験に合格してFP1級を取得したら、今後の仕事や生活でどのように生かしていきたいですか。
矢野様:FP周辺知識を深め、他の資格にもチャレンジ(宅建士、社労士など)し、現在の証券運用の仕事の経験も生かし、事業承継などの顧客業務に挑戦したいと思います。
子供の「すごい」の言葉で報われる。
今後は色々なことに挑戦したい
-FP1級学科試験の勉強を振り返って、数々の犠牲を払いながら学習を継続して良かったと感じているのはどのような点になりますか。
矢野様:銀行なので2級までは資格取得者が多く、合格の喜びはそれほど大きくなかったですが、56歳で記憶力、集中力、視力が衰える中、難関といわれる1級学科を合格できたことは自分の自信につながり、もっと色々なことに挑戦したいという気持ちになりました。また、大学生の子供達が「合格率8.7%の試験に合格はすごい」と言ってくれたことで、すべてが報われた気になりました。
FPキャンプを信じて、本番では
「呼吸を整え」て、合格を勝ち取ってほしい
-最後に、FPキャンプで学ぶ受講生へのメッセージをお願いします。
矢野様:1級はどのように勉強を進めていったらよいのか、途方にくれてしまいますが、FPキャンプを受講して、有効に使えば、1級は沼ではないです。どんどんアップデートもしていくと思いますので、ほんださんやFPキャンプの内容を信じて合格を勝ち取ってほしいと思います。とやまさんの「呼吸を整える」は本当に効きます。私は本番試験の応用で障害年金の問題を見たとき、一瞬頭が白くなりましたが、大きく深呼吸して平常心で臨めました。